数学を勉強するときに大切なのは??

「数学の問題が解けない!」「ぜんぜんわからない!」

数学では、得意な子と苦手な子に極端に分かれることが多いです。苦手な子からはそういった発言を聞くことがよくあります。そこで一歩踏みとどまってみましょう。この「解けない・わからない」にはちゃ~んと理由があります。そこで投げ出さずに、なぜ解らないのかを少しだけでいいから考えてみましょう。

  • 公式を覚えていますか?
  • 情報を整理できていますか?
  • 計算ミスをしていませんか?

まず、自分が公式を覚えているかどうかを確認してみましょう。公式は覚えていないと問題に全く対処できません。
「え~と、距離は…時間…かける、なんだっけ?」ではピンチです!公式は何度も声に出して覚えてください。もちろん何度も書いて覚えてもいいです。それからその公式を使う問題に、実際に取り組んでみましょう。取り組むときには、その端に公式を書いてみてください。最初に覚えているかどうかを確認するのです。

次に、情報の整理ができているか、確認してみましょう。「文章題が苦手で、、、」という声をよく耳にしますが、文章題には問題を解く為に必要な情報しか載っていません。数学であれば「数字」ですね。その数字を公式にあてはめたり、加減乗除のいずれかの式を作ったりするだけなんです。文字が絡んでくると多少難しくなりますが、できないような問題ではありません。

では1問例題を出してみます。中学1年生の方程式の文章題です。

例)トラックが高速道路のA地点を出発し、その1時間後に乗用車がA地点を出発しました。トラックの速さを時速60km、乗用車の速さを時速100kmとするとき、乗用車が出発してから何時間後にトラックに追いつきますか?

情報① 乗用車がトラックに「追いつく」とは、2台の進んだ距離が等しいということ

情報② 乗用車は1時間後に出発する、つまりトラックが1時間長く走っている

情報③ トラックは時速60km、乗用車は時速100km

情報④ 求めるのは乗用車が出発してからの時間だ!求めるものをxに置き換える

これを元に式を作ると、、、60(x+1)=100x になります。(この式の作り方は授業でもしっかり言っています。)

文章をなんとなく読んで、なんとなく考えているだけでは、再現性に乏しく、たまたまできたり、たまたまできなかったり…となってしまいます。ここで面倒になって「よくわからない」という言葉を発してしまうかもしれませんね。その前に、まず情報を抜き出してみましょう。そうすることでどういった式を作ればいいのかが見えてきます。慣れないうちは苦労するかもしれませんが、慣れてくると必ず文章題の正答率が上がってきます。

もちろん、それでもよくわからない問題もあるかもしれません。そのときには先生に質問してください。それも可能な限り早くです。でないと、「質問すること」自体を忘れてしまうかもしれません。このときにも、「自分はこう考えたんだけど」といった意見があればより良いです。自分の考え方がどう違っていたのかを確認する方が、より進歩しやすいのです。

最後に、計算ミスがないかどうかの確認をしましょう。これはテストで必須になります。やり方があっているのに、計算を間違えてはもったいなすぎですよね。

正負の符号は正しく使っていますか?約分を忘れていませんか?

計算ミスを無くすには圧倒的な演習量が必要になりますが、加えて「注意する」という意識を持ってください。注意していれば気付けるミスもたくさんあります。この辺りで間違いやすいよな…と思えるようになってくると、かなり改善されています!

教室長 藤原 淳悟